告げてしまった恋心。











怖えんだ、どうしようもなく怖えんだよ。
アイツの顔を見るのが…怖いんだよ。




何で…何で言っちまったんだよ。
この想いに気付いた時から、伝える事をずっと拒み続けてきたのに。
必死でこの想いを押し留めようとしてきたのに。





「好きだ、お前が。どうしようもなく好きなんだよ」





俺の一言に、アイツは顔を真っ赤にして。
それから…馬鹿野郎!と大声を上げて俺の右頬を引っ叩いた。
大きな目に溢れんばかりの泪を溜めて、何度も何度も馬鹿野郎!と叫ぶ。
周りに人が居るのを気にもせず、アイツは大声で叫びながら俺の胸を叩き続けた。
俺はそんなアイツをただ見つめる事しか出来ずにその場に立ち尽くしたまま。
何故か引っ叩かれた右頬にも胸にも痛みを感じる事はなかった。
だがしかし、そのとてつもなく重い重い衝撃に俺の心は悲鳴を上げた。










何で、どうして。
俺は…アイツの気持ちを考えなかったんだろう。

どうして、俺は。
伝えまいと想っていた自分の気持ちを口に出してしまったんだろう。
今更後悔したって遅いのは百も承知だ。
でも…アイツとはこれからも顔を合わせなければならないから。





このまま。
俺が一方的に気持ちを伝えたまま、何もしなかったら。
アイツは俺の気持ちを聞かなかったものとして過ごすだろう。
気持ちがすれ違ったままアイツと別れるなんて………絶対に嫌だ。


だからこそ、俺が、はっきりしなければ。
もう一度アイツへの想いを、中途半端な想いじゃねえって事を。
はっきりとアイツに、真っ直ぐに伝えなければ。



そうは思うものの、やっぱり怖えんだよ。
アイツの顔を見るのが…物凄く怖えんだ。









なあヤンクミ、まだ間に合うか?
俺は…本当にお前の事が好きなんだ。
そう、どうしようもなく……好きなんだよ……














いつもより早く起きて、制服が乱れるのを気にもせず学校へと急いだ。
今日はアイツが当番だから、きっとアイツは一人で職員室に居る筈。




「…行くか…」




この扉の向こうにはアイツが…ヤンクミが居る。
覚悟は決めた、真っ直ぐアイツを見て。
今度こそしっかりと、はっきりと伝えよう。






「俺は…お前の事が好きだ」と。










--END--








ご、めんなさいっ(泣きながら逃げてみる

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管理人コメント
///4ever///」様の海里さんからいただきましたvv
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