読書の秋?











 いつもの様に遊びに来た担任こと山口久美子は、生徒の家と言うよりは自宅もしくは弟の家に 遊びに来たという感じで寛いで、せんべいを食べながらテレビを見ている始末で。しかも部屋の主の オレの気持ちなんか全く気が付いてもいないくせに、当たり前に遊びに来ては寛いでて。ホント・・ 悔しいやら悲しいやら。

 今日は持参したビデオ(極妻)をせんべいを食べながら鑑賞中で。オレはすることもないからと本 を読んでいた。何冊か読んでいくうちに自分が買った本を読みつくしてしまい、この間借りたマンガを 読み始める。
「なぁ〜、沢田・・何読んでるんだ?!おもしろいのか?見せろって」
 読んでる最中に背中から覗き込んでくるようにしてそう聞かれる。横を向けばキスすら出来そう な距離のところに顔があって吐息が微かに耳に当たるのが、否が応でも背中とか耳の辺りに意識を 集中させてしまう。
「見せてやんねぇ。ビデオ見てたんじゃねぇの?」
 見せないようにしながらそういうと
「なんだよ?見せらんないような本を読んでるんじゃねぇだろうな?!見せてみろっ!!」
 かえって闘争心に火をつけたらしくビデオそっちのけで、くすぐったりして何とか見ようとあの手 この手で手をだしてくる・・。
 オレが好きだってコト知ってたら、こんなことしねぇんだろうけど。髪の香りが動くたびに香って、 それがまた心臓の動きを早くする。
「ば・・ばかっ・・!ただの・・マンガだろうが・・やめ・・ろってっ!」
 縦横無尽に動いてくすぐったりしてくる手を必死になって掴んだ。掴んだは良いが、まるで抱きし めているような体勢になってしまっていた。
「全く・・素直に見せないから、こう言う事したくなるんだろ?ほら、離せよ」
 ホントになんとも思ってないという言葉を返され、悔しくてでも・・どうしようもなくて。告白することも今の ままじゃままならず、さりとて今しばらく生徒のままで居たいとも思う。・・・ジレンマだけが心を支配する。
「沢田?・・・どうかしたのか?・・あのさ、手離してくれねぇと動けねぇし」
 中々手を離さないオレを変に思ったヤンクミが戸惑った声でそういってくる。慌てて手を離して
「・・わりぃ・・・ぼんやりしてた」
 そういって謝る。その様子がヤンクミの心配を煽ったらしく、顔を覗き込んでくる。全く・・意識して ねぇってのは、凶悪だ。好きで好きでどうしようもなくて、・・・目の前に触れたくて触れられない唇が あるのに、何一つ許されなくて。目を閉じることで心を静めようと目を瞑ると
「どうした?どっかきついのか?」
 そのまま目の前で聞かれ、吐息が顔に当たる。それだけで、理性がぶっ飛びそうなオレの心理も 理解してくれと、そう叫びたい位だけど・・、そんな事できるわけがなく。
「・・なんでもねぇ・・頼むから、少しオレのことほっといてくれ・・。それに、せっかくのビデオ・・見なくて良いわけ?」
 そういうのが精一杯で。それ以上そのままいられたら、間違いなく抱きしめるどころか・・押し倒して しまいそうで。
「あ・・・そうだ、ビデオッ!!」
 ヤンクミには大したことなかったらしい今までの一連の流れは、オレのとっては心臓が動きを早く することばかりで、理性が飛ぶのを押さえるだけで精一杯だったってのに。オレの心臓を早くさせた 張本人は、全然意識の端にすら男を意識させるものはなかったらしい。

 暫く精神を落ち着けて、やっと落ち着いた頃にはビデオも終って外も暗くなっていた。ふ・・・オレ、 何やってんだろうな・・。
「・・・そろそろ、帰らねぇと遅くなると龍一郎さんが心配する」
 そういって帰宅を促す。いつも大体そうやって促すと立ち上がって帰宅する。今日も
「うん、そうだな。そろそろ帰るかな」
 そう言いながら急に立ち上がって、ふらついて倒れ込みそうになって慌てて支える。
「・・・・何、やってんだよ・・」
 抱きしめるような格好になって、また心臓が鼓動を早める。このまま離したくないほどに、愛しくて 同じ位切なくて。どうしてコイツはオレを好きじゃないんだろう・・とさえ思う。
「あは・・悪い・・急に立ったらふらついた。しかし、お前のお陰で痛い目見ずにすんだ、ありがとな?」
 そう言って子供を撫でるように髪をかき混ぜられる。癖のようなもんだと分かっていても、悔しくて。 つい手を掴んで止めさせてから
「ガキ扱いすんな。ほら・・送ってくから」
 そういって手を引くと、ニコニコして
「お前って可愛いな〜。さ・・・て、じゃ帰るかなぁ〜」
 そんなことを言う。完全にガキ扱いされてるけど、これに反応するとさらに面白がってからかわれる から、その発言を無視して先に立って歩き出す。
「足元気をつけねぇと、転ぶんじゃねぇの?」
 ふざけることで誤魔化しながら、そのまま他愛ない話をしながら歩いていく。いつになったらこの 不毛な恋が変化するんだろう・・。

 無事に送り届けて、部屋に戻りさっきヤンクミが気にしていたマンガを見る。
「・・これは・・・見せらんないだろ。・・・オレじゃねぇけど、オレと同じ名前のヤツが、ヤンクミの下着持ってるらしいし・・」
 本を見返して苦笑してしまう。
「・・これ、見たら・・どんな反応が返ってきたんだか・・な」
 そんなことを思いながら本を閉じて、飯を作って食べる。明日からも同じ様な扱いなのかと思うと 軽く辟易するけど、好きになったモンは仕方ねぇし。昔からよく言う・・。先に惚れた方の負け・・。大体 テレビに夢中になってるからと本を読み出したにも関わらずその本に集中できなかった位なのだから・・・。

 




 すみません・・・こんな拙すぎる文章で・・(汗)こよみ様の素敵絵を基にしたとは思えぬ情けないものが 出来上がってしまいました。お恥ずかしいです・・。本当に申し訳なくて、最初はもっと違うイメージだったん ですけども・・書き始めたら・・こんなものになってしまいました・・(汗)修行が足りませんです・・申し訳ありません・・(泣)
 少しでも楽しんでいただければと、頑張ったのですけれども・・未熟すぎて、失礼致しました・・(汗)やはり ゆっこさまに書いて頂いた方が良かったのではないかと、無理に書かせて頂いたのに反省するばかりです・・(泣)
 できるだけ『無自覚久美子に理性総動員の慎。片思い』というご希望に適う様にじりじりと慎ちゃんを追い 詰めてるときは楽しかったです(爆)もっとやっても良かったんですけど・・うちの子、思わず抱きしめたんで・・ 書き直しちゃいました(笑)
 結局抱きしめたような格好にはなってますが、思いっきり抱きしめさせてないので・・少しはじれったい感じで 終ったのではないかなと思うのですが・・・(汗)
 一応完成は十月一日になってすぐだったと思うのですけども・・(汗)えと、こちらのSSこよみ様のご許可なく サイトアップは出来ないと思いますので、こよみ様のみ見れるようにとネット上には上げましたが、サイトには 乗せておりませんので。
 宜しければ貰ってやってくださいませ(汗)駄文で本当に申し訳ない限りではございますが・・・(陳謝)
乱文にて誠に失礼致しました。
                               2005.10.03 am 0:54   津田七生




(管理人よりコメント)
拙いなんてとんでもない!!私の絵チャでのイラストをここまで素敵な文章にしていただき、ありがとうございます!!!!
本当に嬉しくて画面の前で小躍りしちゃいましたvv本当にありがとうございます。
慎ちゃん可愛いなあvvもっと久美に振り回されちゃって!!!そう・・・惚れた方が負けなのです(^^)
そうそう、七生様!ご自分ののサイトに掲載しちゃってけっこうですよvv
ではでは、こんなに素敵な小説ありがとうございました。家宝にしますv


元になった管理人の絵はこちら↓


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